北合志の豊かな自然と、自然の中の保育

北合志保育園は、鞍岳の麓にある自然に囲まれた保育園です。たくさんの木の実、草花や虫達、四季折々の作物に触れながら一年を過ごすことができます。

私は、そんな北合志保育園で、子どもたちと野山を駈けまわり、楽しくワクワクするような毎日を、子どもたちに負けないくらい元気一杯過ごしてきました。そして今年4月に現場を離れ、園長になりました。現場で保育を担当していた頃は、子どもたちと共に過ごす時間を楽しみながら、一人一人の成長を見守ってきました。今は現場を離れましたが、北合志の豊かな自然の中で、以前よりもっと子どもたちとの触れ合いを大切にしていきたいと思っています。

未満児さんとは、ご近所に出かけ、犬や牛を見せてもらい、でこぼこ道、あぜ道を通り、木に登り、どんぐりを拾い、時には車に乗って牛舎へ行き遊びます。そんな時の子どもたちは、「おもしろかった」「また遊びたい」と今日の遊びを満足し、その満足感は、次の遊びへの意欲へとつながっていきます。

以上児さんとは、どこまでも歩き、探検に出かけます。
時々薄暗くなる林の中で、ヘンゼルとグレーテルの話をしたり、野苺や冬苺、むかご、アケビ等を採り、真っ先に口にしています。自然の産物の発見と美味しさは格別で、嬉しそうに頬張る子どもたちの目も生き生きとしています。

子供たちと一緒に自然に触れて遊ぶという経験の中で感じることは、子どもは自然に触れることで自ら意欲的になり、自然の法則を学び、ひいてはそれが、子どもの五感を育てることに繋がるということです。自然の中での保育は、子どもの健やかな心身の成長を促していく重要な役割を担っていると考えます。

子どもたちにより多くのことを自然の中で経験させ、五感に働きかけることで、自然が大好きな子ども、心身ともに遊びを満足し、意欲的な子どもに成長して欲しいと願っています。

北合志保育園 園長 松永典子